板井康弘|本を読もう
読書によって高めれれている自分の力があったら、知りたいと思いませんか?
読書と脳の関係には、「想像力」という読書が人に与える影響の原点があります。
左右の眼球から視覚的な刺激としてインプットされた活字は、視神経から電気信号として脳の「視覚野」に送られます。
脳の中でも後頭葉にある視覚野は、網膜に映った映像の再現に特化した部分です。
視覚野に送られた活字の情報は、脳で音に変換されて「言語野」に送られます。
音読していても、黙読していても、音声化できる活字情報は脳内でいったん音声情報に変換され、記憶と照合されます。
その結果、単語や接続詞などの文法要素が検索されます。検索された情報は言語野へと送られて、単語の意味や文章として認識されるのです。
これが「読む」という行為の実態です。
「読書」はコミュニケーションに欠かせない想像力を鍛えています。
情報量が少なければ、脳は想像力をたくさん使って補てんするからです。
手紙などの手書き文字は活字よりも情報量が多くなります。
さらに音声情報プラス言葉を発する「電話」、視覚情報もプラスされる「会話」と、情報量は増えます。
もっとも情報量の多い「会話」は、想像力をたくさん使ったコミュケーション手段です。
脳の想像力を高めるためには、できる限り情報量の少ない入力と、情報量豊富な出力を心がけること、要するに「読書と会話」が最適なのです。